« 秋でございま~す♪ | トップページ | 『ロック ユー!』  星を動かした男と、イカれた・イカした仲間たち »

2006年10月 8日 (日)

ブロークバック マウンテン:お母さんの手

BBMの病にかかっているならほとんどの方が好きに違いない、ジャックのお母さん。
ジャックの実家にやって来たイニスに見せる、お母さんの優しさと悲しさ。この場面のおかげで、数分しか出てこない彼女がわたしの中では主要登場人物のひとりになっています(たぶん、いえ、絶対に皆さんもそうですね)。

とても印象深い、大好きなこのせりふ;

You come back and see us again.”

こう言うお母さんの手が喉元に押し当てられているのを見て、以前書いた『蜘蛛女のキス』のことを思い出しました。以下は小説『蜘蛛女のキス』からの引用です。

「あたし、疲れ切ってるのよ、バレンティン。辛い思いばかりするんで疲れちゃったの。あなたには分からないだろうけど、体の中が痛くて仕方ないのよ」
「どこが痛むんだい?」
「胸の中、そして喉・・・・・・。悲しみってどうしていつもそのあたりで感じるのかしら?」
「確かにそうだ」
「で、今、あなたったら・・・・・・あたしが泣きたいのをこらえさせちゃったでしょう。だからもう泣けないじゃない。これはなお始末が悪いのよ、喉にしこりができて、締めつけられるみたいな感じで、ものすごく苦しいの」
「・・・・・・」
「・・・・・・」
「あんたの言う通りだ、モリーナ、悲しみを一番感じるのはそこんところだ」

少し前に、9/7の‘小さな国際交流?’の記事で書いた叔母と真面目な話をしたのですが、叔母はこんなことを言っていました(どうしてこんな会話をするに至ったのかはここでは省かせていただきますが)。
「母親っていうのはどれだけ経っても子供のことが心配だし、自分の子供が誰かからひどい扱いを受けたら本当に悔しいもんなのよ。どんなことがあっても子供の味方であろうとするもんなの」

叔母にこう言われた時、母を安心させる為にはちょっと自分を改めなきゃいけないなあと感じたのですが・・・。わたしには子供がいないけど(これから子供を持てるのかもわからないけど)、分かっているつもりだったけど、やっぱりお母さんってこんな感じなんだよな、と強く思いました。

そしてDVDで『ブロークバック マウンテン』を再見して、上記のようにお母さんの手が喉のところにあるのを再確認したら、なんというか・・・、今まで以上になんとも言えない気持ちになってしまったのでした。あの手は、悲しみが表に出てきてしまわないように無意識のうちに喉のところに添えられたのかな、と。
息子の、普通の人とは違うところ(こんな風に書くのはものすごく抵抗があるけど)にも気付いている。そして、彼がなぜ死んだのかその本当の理由も知っているに違いない(とわたしは思う)両親。叔母の言葉を思い出して、たまらなくなりました。

Brokeback_1007_4_1

で、ここからはこの画像をお借りしたサイトにあったR.マクスウェルに関する記事を自分で訳したものを(無断で・・・)載せます。お断りしておきますが、すごく長くなりますし果たしてきちんと訳せているかどうかもかなり怪しいです(そしてかなり意訳?)。

R.マクスウェルは『ブロークバック マウンテン』だけで我々に強烈な痛みを与えた女優ではない ― レジャーの娘、捨てられた恋人を演じたK.マーラとL.カーデリーニ、さらに不幸せな妻たちを演じたM.ウィリアムズやA.ハサウェイも素晴らしいが ― しかし彼女は、この映画のラスト手前の場面で論ずるに値する成功を収めた。

マクスウェル演じる母親と(優れた俳優であるP.マクロビー演ずる)不機嫌なホモフォビアの夫が、レジャー演じるイニス・デル・マーと息子のジャックの間にどのような関係があったのかを知っていることは明らかだ。しかし悲しみの浮かんだ彼女の表情は、イニスがやって来たとき、受容と深い同情に溢れてもいる。そして同時にこれらは全て夫のガラガラヘビのような気質(ここの訳、変です・・・)への恐れに縁どられている。

マクスウェル、ロビー、レジャーの静かだが痛烈な相互作用は映画の悲しみを最大限にまで増し、そしてそれに続く、娘が結婚すると告げに来た後、イニスとジャックのシャツがトレーラーに残される場面で、この映画の最終的な成功は決定付けられた。

事実、マクスウェルの場面を見れば見るほど、結末に向けた彼女の絶妙で控えめな表現があってこそ最後の10分ほどが感情に訴えかけるものになっていることがよくわかる。
彼女の瞳にはこの映画の全てが表われているのである。

そして彼女がこれをやってのけるには、ほんの数時間しかなかった。

~中略~

Brokeback_1007_1

「セットに到着した時、みんなは帰る準備をしていたの」と、彼女は思い返す。「そこでの撮影のまさに最後だったのよ」

ジャックの母親は“生涯ペンテコステ派のクリスチャン”なのだとマクスウェルは言う。「そしてこの場面で、彼女は夫が(イニスとジャックの)この関係をどう感じているかについて、そして彼女自身が耐えてきた残酷さと苦しさに対して、緊張や恐れを抱いていることが窺える。でも、ジャックがとても愛されていたのだと知ることができて、彼女はイニスに深い共感を抱くの」

マクスウェルはこう思っている。『ブロークバック マウンテン』のキャスティングディレクターであるA.カウフマンは、マクスウェルが『デッドマン ウォーキング』でS.ペン演じる死刑囚の母親役を演ったことにより、A.リー監督との打ち合わせを数ヶ月早めたのではないか、と。「わたしには悲しい母親としての歴史があるってわけね」

~中略~

『ブロークバック マウンテン』は9月はじめから映画祭などの観客向けに上映されていたが、マクスウェルは12月9日に一般公開されるまで観ることはしなかった。
「あの、わたしたちの場面に本当にショックを受けたの」彼女は思い出す。「あの厳しさと簡素さ。リーがどんな風にそれを録っているのか。例えばヒースの肩にわたしが手を置いたときなんかを。隣に座っている友人(たぶんヒースのこと)をわたしはぎゅっと掴んだのだけど、とても不思議に感じたの。この年老いた手・・・これはわたしの手なの?そう自分に尋ねたわ」

~中略~

Brokeback_0508_14

10月初旬、マクスウェルの演技は他の誰でもない原作者のA.プルーから絶賛された。以下はマクスウェルを涙させた手紙からの一文である。

“親愛なるR.マクスウェル様
厳しく、やかまし屋である夫の打ちのめされかけた妻、そして、ケーキとコーヒーのくだりのほんの数行からジャックにとってイニスがどういう存在であったのか彼女は知っているのだとわからせてくれる・・・まさにこれ以上にない表現です。こんなに少ない手がかりからあなたがどうやってこのような演技をしてくれたのか、わたしには見当もつきません。
たくさんの感謝を込めて、A.プルー” 

~以下略~

すごく素敵な手紙のはずなのに、わたしの英語力では訳しきれないのがとても残念なのですが。
プルー氏もおっしゃっているように、映画でのジャックのお母さんは小説よりもずっと多くのことを物語っています。服をきちんと整えてイニスを出迎える様子、背筋をピンと伸ばして立っている姿。イニスの肩に置かれる手。シャツを袋に入れるとき、去ってゆく息子の形見をいとおしむかのようにほんの一瞬手を止める、その動き。その全てが、息子への、息子が愛した人への彼女の愛を表している。お母さんのためにも本当にジャックには生きていてほしかった・・・と書くと、また堂々巡りになってしまうけど。

しかし困りました。この調子で行くと、確実に毎年秋にはBBM気分になってしまいそうです。うーん参ったなあ・・・なんて言いながらも、やっぱりお山のことを考えつつ今日はこの辺で。

|

« 秋でございま~す♪ | トップページ | 『ロック ユー!』  星を動かした男と、イカれた・イカした仲間たち »

ブロークバック マウンテン」カテゴリの記事

コメント

かいろさん★ジャックのお母さんのことを書いてくださってありがとうございます。おっしゃるとおり、“BBMファンのほとんどが愛する”お母さんですよね。一番最初に映画館で「ジャックのお母さんの登場シーン(車で到着したイニスを扉のところで迎えるシーン)」を見たときのお母さんに対する私の第一印象は「ちょっと意地悪そう?スカートも短すぎだし」というようなものだったのでしたが、実はイニスのことを心密かに歓迎してくれていたんだということがその後の会話で理解でき、更にイニスが2階から2枚重ねのシャツを丸めて降りてきたのを見て軽くうなずき(息子とイニスの総てを理解していたのね!)紙袋を取り出すシーンを見たら、もう私は館内で周りをはばからずに滂沱の涙を流してしまったのでした。本当に見事すぎる演技(見事すぎる配役+見事すぎる演出)でした。あの「原作には書かれていない」シーンが入ったことは、この映画を更に素晴しいものにしたのは間違いないと思います。このシーンを見て(生意気だけど)私は「アン・リーのアカデミー監督賞受賞は誰が見ても文句なし!」と実感しました。聖書の教えを厳格に守るというペンテコステ派の人々は、映画で描かれたように物静かな、けれど文明に取り残されたような貧しい生活を、生まれた地でそのまま、天に召されるまで生きるだけの生涯なのでしょうね。短めのスカートからでているお母さんの細い足にも、鑑賞2回目以降は痛いほどの哀切を感じました。
それにしても、ジャックの家のシーンは何度見ても涙がこぼれます。

 「また来てちょうだいね」 ・・・なんて優しい話しかけ方!

・・・・イニスの再訪はあったのでしょうか。私は毎回自問しています。答えはわかりません。
かいろさん、ジャックのお母さんの貴重な情報ありがとうございました~★

おまけ★各都道府県に500人はいそうな「平凡な名前」でメールを差し上げてしまって「不気味な迷惑メール」と間違われたことでしょう。アホなことしてしまった~と反省してます。驚かせてしまい申し訳ありませんでした!お返事なんて気にしないでね。

おまけ★★恥ずかしいけど映画「蜘蛛女のキス」未見なんです。ごめんなさい!昔、友人からも「必見の映画だからね!」とキツく言われたのを思い出しました。絶対見ることにしますっ★

投稿: メグ | 2006年10月 8日 (日) 22時02分

かいろさん、こんばんわ。またお邪魔しました。
前回お邪魔した際、悠雅さんのお宅でお会いしていたのにも関わらず、突然BBM初鑑賞当時のコメントで失礼しました。

このシーン私もとても好きなシーンです。
初めて観た時、殆んど涙は出なかったのですが、2度目に観た時、このシーンだけ号泣した事を鮮明に覚えています。
私は所々でイニスの母親の気分になりながらこの映画を観ていたんだと思ったのでした。「ゴメンネ、イニスがこんなに無神経な言葉を…悪気じゃないのよ。旨く愛を表現できない無骨な子なのよ。」なんて言い訳風に…(^^;
そしてこの場面のジャックのお母さんと重なったのでした。
このお母さんにイニスが救われたと…。思ったのです。
私は子供がいないので、母の気持ちになった事が残念ながらないのですが、でも、このお母さんのシーンは子供を思う母の気持ちが全面に出ていながら、言葉ではなく、かいろさんが書かれてるように、とても繊細な目の動きや表情、しぐさでその思いを演じていて、とても泣けました。
そして、この映画の切なさは、主人公2人だけじゃないんだと言う事を、改めて見せてくれました。
この映画、隅々までキャストの方たちがその人物の繊細な心情を理解していなければ、これ程の映画にはなっていなかったのだろうなぁと感じさせてくれますね。
各シーン事に色々考えてしまい、永遠に終わりそうも無さそうな自分が恐くなったりします。

投稿: aki | 2006年10月 9日 (月) 00時25分

かいろさん、こんにちは。
ジャックのお母さんについての記事、ありがとうございます。
以前書いた記事で、ロベルタ・マックスウェルについてちょっとだけ言及したものをTBさせていただきました。
BBMは脇役もみな名演技で書き出すと切りがないのですが、ジャックのお母さんの演技に感銘を受けた方は(私やかいろさんも含めて)多いと思いますよね。
アニー・プルーも絶賛し、手紙まで送っていたとは・・。ヒースやジェイクにも書いたのかな?
この作品、女性陣みなそれぞれ悲しみをまとっているのですが、私もDVDを字幕なしで観たとき、特にジャックのお母さんの悲しみに打ちひしがれました。
だってね~、一人息子を亡くし、あんな寂しいところであの「ガラガラヘビみたいな(笑)」夫と二人きりで余生を過ごすなんて・・。
なんか、TVさえ無かったっぽくないですか?あったっけ?
もう、イニスにあの家に住んでほしいとさえ思いました。
『デッドマン・ウォーキング』で、ショーンのお母さんを演じていたのが彼女だったとは・・。全く記憶には残ってなかったのですが驚きです。
本当に、素晴らしい演技でした。演技を超えていたかも。
あ~、また観たくなってきた!ではこの辺で。また来るね。

投稿: 真紅 | 2006年10月 9日 (月) 01時47分

かいろさん、こんにちは。

いつもいつも貴重な情報を丁寧に知らせてくださってありがとうございます。お仕事から帰って、もう一仕事してるみたいになってませんか?モリーナみたいに疲れてしまわないよう気をつけてくださいね。

ほんとに、悲しいのにそれを我慢してるときって胸が詰まって喉元がぐぐっと痛くなってきてしまう・・・ジャックのお母さんがあそこで喉に手を当てるのはそんな意味合いがあったんでしょうか。かいろさんが書いてくださらなければ、これから何度観ても見過ごすところでした。

ジャックのお父さんに非難がましいことを言われてギュッと固まってしまったイニスの肩にお母さんの手が置かれたときはなんだかホッとしてしまって「あんた、そんなこと今この人に言うことないじゃないの。もう2階に行ってもらっていいでしょ」とでも言いたげに夫をちらっと見るときのお母さんの眼差しでこちらまで緊張が解けて安心した気分になってしまいました。プルー氏の簡潔ながらも絶賛の手紙にあの場面の重要さが要約されてるようです。かいろさん、重ねて感謝です。ありがとうございました。
それにしても、帰り支度が始まってる現場に到着してからのあの演技ですか?いや、役者さんてすごいですね。

長くなってしまいましたが、かいろさんの叔母様の言葉で、私も母のことを思ってしまいました。年を重ねる毎に「親ってなんてありがたいの!」と思うことが多くなっていくんです。それに、特別なことなんかしなくても、子供が元気で幸せそうに生きててくれるだけで親は嬉しいらしいということもわかってきて、自分にとってのこういう存在って、この世のどこにもあり得ないなあと、また感謝の気持ちがこみ上げてきてしまうんです。
そんなこと思うと、あのお母さんのためにもジャックには生きててほしかったですよね~!(涙)

それに、かいろさん、毎年秋だけじゃなくて四季折々にBBM気分になってほしいです。夏は2人が出会った季節だし、春はBBMが公開された季節だし、BBMといえば全体的に冬の雰囲気だし。
季節が移ってもずっと一緒にいてくださいね。

投稿: 沙斗魔 | 2006年10月 9日 (月) 08時17分

メグさん、akiさん、真紅さん、沙斗魔さん、こんにちは!コメントありがとうございます!遅くなってしまいましたがまとめてお返事させてくださいませ。


・メグさん
はい、やっぱり‘お母さん人気’はかなりのものですよね~。

>イニスが2階から2枚重ねのシャツを丸めて降りてきたのを見て軽くうなずき(息子とイニスの総てを理解していたのね!)紙袋を取り出すシーンを見たら、もう私は館内で周りをはばからずに滂沱の涙を流してしまったのでした。

わたしも‘滂沱の涙’でしたよ~、メグさん・・・。
最初に観たときイニス(とシャツ)の方ばかりに意識が行ってしまっていたわたしなのですが。しかしそんな中でもお母さんは何もかも知っていて、何もかもを受け入れているんだということをなんとなく感じ取ることができたのはやはり彼女の演技のおかげなのだと思います。2回目以降はもう大変でした、先回りして泣いちゃって~。

>本当に見事すぎる演技(見事すぎる配役+見事すぎる演出)でした。あの「原作には書かれていない」シーンが入ったことは、この映画を更に素晴しいものにしたのは間違いないと思います。

助演女優賞に値する演技だったとわたしは思ってるんですけど、どうでしょうメグさん?ご紹介した記事にも書かれていますが、ほんとに‘絶妙で控えめ’で、‘見れば見るほど’その素晴らしさを痛感してしまいます。しかしこれは、R.マクスウェルだけに限ったことではなく映画全体を通して言えることでもあるよなあとも思うし、ああもう何から何まで恐るべき映画でございます。

>・・・・イニスの再訪はあったのでしょうか。私は毎回自問しています。答えはわかりません。

わたしは、きっと何度も訪れてくれたと思います!そしてお母さんだけでなくお父さんもイニスを歓迎してくれたのではないかなあ、とも(あのお父さんの性格上そんなにおおっぴらに歓迎の意を表すことはしなかっただろうけど・・・)。

メール、ほんとにありがとうございました。お名前の由来も教えていただけたし、うっふっふ☆ 絶対お返事させていただきますので、気長にお待ちいただけたら嬉しゅうございます。
そして『蜘蛛女のキス』をご覧になったら感想をお聞かせくださ~い。でも気合を入れてかからないと、かなりダメージが来ると思います・・・。お気をつけくださいませ~(←?)。
それではこの辺で。ありがとうございました!


・akiさん
またいらしていただけて嬉しいです、ありがとうございます!

>初めて観た時、殆んど涙は出なかったのですが、2度目に観た時、このシーンだけ号泣した事を鮮明に覚えています。

うーむ、やっぱりBBMは時間差でくる映画なのでございますね。ここでも‘見れば見るほど’の言葉を使いたいです~。ミステリーものとかだったら分かるけれど、そうではない映画でこんなに後から後からいろいろな発見をいろいろな方がしてくれる(したくなる)作品って、珍しいと思います。ブラボーBBM!

本編に出てこないイニスのお母さん、どんな方だったのでしょう?お母さんはあんまりイニスを世話してあげられないうちに亡くなってしまって、ほんとに

>「ゴメンネ、イニスがこんなに無神経な言葉を…悪気じゃないのよ。旨く愛を表現できない無骨な子なのよ。」

こんな気持ちで上から彼を見守っていたんだろうな、とakiさんのコメントを拝見して思ってしまいました。イニスのお母さんが生きていてくれたら、きっと彼の人生も変わっていたんじゃないかなあ・・・。しかしジャックに出会って恋をしてもらわないと困るし、ううーむ(←本気で悩む)。

>このお母さんにイニスが救われたと…。思ったのです。

はい、わたしも全く同感です・・・。イニスはジャックのお母さんに救われ、ジャックのお母さんも、イニスが息子を本当に愛してくれていたのだと分かって、同じように救われたのではないかなあと思います。

>そして、この映画の切なさは、主人公2人だけじゃないんだと言う事を、改めて見せてくれました。
この映画、隅々までキャストの方たちがその人物の繊細な心情を理解していなければ、これ程の映画にはなっていなかったのだろうなぁと感じさせてくれますね。

またまた全く同感でございます・・・。‘指先、髪の先まで無駄な動きがひとつもない’って、こういうことなのかなあとBBMに出演されたキャストの方々の演技を観て実感させられました。何度も言ってる決めぜりふ(?)なのですが、やっぱり「俳優さんてスゴイ!」です。

‘永遠に終わらない’ような映画、滅多に出会えるもんじゃないと思うので、このラッキーさに感謝してもうしばらくどっぷり浸かってしまうというのはダメですか?akiさん~。
それではこの辺で。ありがとうございました!


・真紅さん
TBも送っていただきましてありがとうございます!

>BBMは脇役もみな名演技で書き出すと切りがないのですが、

はい、もう全然きりがなくてそれはそれは大変です~。願わくば、その名演を披露してくださった役者さんたち全員の肩書き?が‘『ブロークバック マウンテン』の~’
になりますように・・・。R.マウスウェルさんはもう確実ですけども☆(←勝手に決定)

>アニー・プルーも絶賛し、手紙まで送っていたとは・・。ヒースやジェイクにも書いたのかな?

書いてくれてるといいですね・・・(←また妄想しそうです)。ヒースには、ほんとに書いていそうな気がします。だって‘わたしよりもイニスを分かっている’てな感じで手放しで褒めていましたよね。うん、これは書いてますねー。

>だってね~、一人息子を亡くし、あんな寂しいところであの「ガラガラヘビみたいな(笑)」夫と二人きりで余生を過ごすなんて・・。
なんか、TVさえ無かったっぽくないですか?あったっけ?

そうなんです、よりにもよって‘ガラガラヘビ’。‘ヘビ’じゃなくて‘ガラガラ’限定なんすか?と思ったりもしたのですが~。そしてテレビはなかったような気がします。わー、わたしは無理です。でもイニスはいけるでしょう、はい。だから、

>もう、イニスにあの家に住んでほしいとさえ思いました。

わたしからもぜひお願いします、イニスさん~~~。
BBSにファンの方が創作された(らしい)‘その後のBBM’というような英語の書き込みがあったのですが、真紅さんはご覧になりましたか?イニスがジャックのお父さんが亡くなった後あの家に移り住んで牧場を立て直した、という展開で、けっこう長くて辞書を引き引き読んだのですが、わたしは泣いてしまいました。4月ぐらいの書き込みだったと思うのでもう読めませんが・・・。しかし、

>本当に、素晴らしい演技でした。演技を超えていたかも。

ほんとです、超えてます!あれは演技じゃな~い!!!うお~!!!
それではこの辺で。ありがとうございました!


・沙斗魔さん
>ほんとに、悲しいのにそれを我慢してるときって胸が詰まって喉元がぐぐっと痛くなってきてしまう・・・

そうですよね、胸がつまって苦しくなって・・・。漫画か小説かは覚えていないのですが、「悲しいとき痛くなるのはきまって頭ではなくて胸(=心)なのが不思議」というようなせりふがありました。納得しまくってしまいました。

>ジャックのお父さんに非難がましいことを言われてギュッと固まってしまったイニスの肩にお母さんの手が置かれたときはなんだかホッとしてしまって

はい、もうあの絶妙なタイミングの・・・。役者さんのああいう演技というのは計算してらっしゃるときもあるんだろうけど、BBMでは違うような気がしたりして。贔屓目でしょうか?でも真紅さんもおっしゃっていたように‘演技を超えて’ますから~。ねえ、そうですよね、沙斗魔さーん。

>自分にとってのこういう存在って、この世のどこにもあり得ないなあと、また感謝の気持ちがこみ上げてきてしまうんです。
そんなこと思うと、あのお母さんのためにもジャックには生きててほしかったですよね~!(涙)

ジャック、お願い生き返って~~~。
しかしわたし、一応いつも感謝はしているんですけど、態度に表していません・・・。反省です。やっぱり今後は改心しなくっちゃあ。沙斗魔さん、ありがとうございます。

そして、‘春夏秋冬いつもBBMを思い出す’・・・実はわたくし、BBSへの初書き込みの締めくくりがこれだったんです~。だから沙斗魔さん、安心(?)してくださいませ。ご一緒させていただきますよー、イヒヒヒヒ。
それではこの辺で。ありがとうございました!

投稿: かいろ | 2006年10月10日 (火) 23時43分

かいろさん、
いつも読み逃げばかりでごめんなさい。
ここまで書くだけで、何故か何度も書いては消し、をしているわたし・・・
きっと、語り始めたら長くなりすぎることが、自分を抑制してしまうのかもしれません。
だって、どこから何を言ったらいいのか、もうわからなくなっているのです。
だから、たぶん、自分ちでも書けない状態なのでしょう。

わたしは初見の時から、見事に深みに嵌ってしまい、
早いところから涙がこぼれて仕方ない状態で観ていたのだけれど、
ジャックの母が登場するに及んでは、もうここでズタボロでした。
多分、どちらかといえば、世間では誤解されやすく、傷つきやすい息子(お陰様で無事に成人して楽しそうにやってますが)を持っているせいでしょう。
彼の最後の砦はわたしだ、と踏ん張っていた時期が長かったせいか、
それまではジャックの立場でイニスを愛していたのに、
あの場面では突然ジャックの母になって観てました。
1度だけ自分のところでも書いたのだけれど、
あの時のジャックの母の気持ちがとてもよくわかる気がしたし、
あの状況をあの台詞の少なさの中で体現できる方の素晴らしさに、未だに泣けてきたりします。

お母さんの最後の台詞、
英語字幕では、「またわたしたちの元へ戻って来てね」という意味だったでしょう。
ジャックが唯一愛した人、ジャックを本当に愛してくれた人。
それを確信した瞬間、母はイニスを息子とほとんど同じ重さで愛したのでしょう。

この作品について、好意的な感想を書かれているところでも、
コメント欄でがっくり・・・ということも多い中、
こちらではあまりに真剣な言葉が交されていて
長くなるだけのわたしの言葉を書き込むことが憚られてたのですが、
ごめんなさい。
大したことも書いてないのに、ただ長くなってしまいました。

投稿: 悠雅 | 2006年10月12日 (木) 15時11分

悠雅さん、こんにちは!こちらにもコメントありがとうございます!

>きっと、語り始めたら長くなりすぎることが、自分を抑制してしまうのかもしれません。
だって、どこから何を言ったらいいのか、もうわからなくなっているのです。

以前『スタンド バイ ミー』の記事に悠雅さんが書き込んでくださったコメントを覚えていらっしゃいますでしょうか。
わたしは今もああいう感じで、本当はジャックのことを書きたいのにどう書けばいいのかわかりません。だから今は外堀から埋めていっている?ような状態なのに、いくら長い記事を書いてもなんだかやはり足りないような気がして・・・。
だから、素晴らしい記事を書いてくださる悠雅さんに、いつも本当に感謝しているのです。

悠雅さんの息子さんのことは、当たり前ですが記事の上でしか存じ上げません。すごくステキなお母さんと息子さんの関係だなあ、なんてわたしはのんきに憧れているのですが・・・。でもそれだけではないのですよね。‘いろいろなことがあって、ここにいる’のですよね。

>彼の最後の砦はわたしだ、と踏ん張っていた時期が長かったせいか、
それまではジャックの立場でイニスを愛していたのに、
あの場面では突然ジャックの母になって観てました。

そうなんだ・・・。ジャックのお母さんはまさに‘息子の最後の砦’としてひとりで頑張っていたんですね。お父さんは、きっとジャックが生きている時には愛情も理解も示すことができなかっただろうから。
その砦としての役目を無理矢理あんな形で終わらされてしまったお母さんの気持ちを考えると・・・。やはり、ジャックに生きていてほしかったという言葉しか出てきません。

>ジャックが唯一愛した人、ジャックを本当に愛してくれた人。
それを確信した瞬間、母はイニスを息子とほとんど同じ重さで愛したのでしょう。

悠雅さん、この部分でわたし泣いてしまいました。
あの時、イニスはそういうお母さんの気持ちを感じ取ってくれたのでしょうか。いや、絶対分かっているはず!
akiさんが‘お母さんにイニスが救われた’と書いてくださいましたが、イニスもお母さんに救われたとわたしは信じているのです。
イニスが欲しくてたまらなかった‘家族’をジャックは与えてくれたのだから、このもうひとつの‘家族’を今度こそ大事にして守っていってもらいたい・・・。今度はきっと大丈夫ですよね。

なんだかわたしのお返事、すごくまとまりがないような。悠雅さんにこんなコメントをいただいて、すごく嬉しかったのです、申し訳ありません~。
これからも、よろしくお願いいたします!
それではこの辺で。ありがとうございました!

投稿: かいろ | 2006年10月12日 (木) 23時59分

おはようございます。かいろさん、今回も素敵な記事、ありがとうございます!凄いです!英訳されるんですね、、(感心)。
このモリーナのセリフ、、、あのモリーナの仕草が瞼に蘇ってきます、、。

私もBBMのこのシーンでは、お母さんの心情が痛いほど判りました。やはり、息子を持つ母親は、誰しも感情移入してしまいます。
ジャックが慈悲深い愛情でイニスを包み込めたのも、ジャック自身が母親からそのような愛情を注がれていたんでしょうね、、、。
母親からの愛情の連鎖はジャックがきちんと、息子やイニスに受け継がれたと思うんです、、、だからラストでイニス自身も
娘の結婚式に出る気持ちになったのかな、、と。

今回の素敵な記事、五感を研ぎ澄ませて感じないと見逃してしまうような、この作品の根底に流れる愛情や悲しみや喪失を新たに気付かせてもらえました、、感謝です。

投稿: sumisu | 2006年10月13日 (金) 11時09分

sumisuさん、こんにちは!コメントありがとうございます!
英訳、ほとんど無理矢理してしまいました~。こんなに熱心に辞書を引いたのは何年ぶりかしら、BBMの威力ってほんとにすごいわあと思いながら、どうしても訳せなかったところは飛ばすという荒技で乗り切ったのですが、変な文になっていそうで恐ろしいです・・・。だだだだ大丈夫でしょうか???ヒーッ。

>ジャックが慈悲深い愛情でイニスを包み込めたのも、ジャック自身が母親からそのような愛情を注がれていたんでしょうね、、、。
母親からの愛情の連鎖はジャックがきちんと、息子やイニスに受け継がれたと思うんです、、、だからラストでイニス自身も
娘の結婚式に出る気持ちになったのかな、、と。

sumisuさん。そうなんです、わたしもそう思っているんです・・・。
両親を早くに亡くして、誰かに甘えることをほとんど知らずに生きてきたイニスの全てを抱きしめるような、2日目の夜のジャック。ジャックがイニスの寂しさを敏感に感じとることができたのは、彼はお母さんからたくさん愛情を注いでくれていたからなのだろうなあと思うのです。
そして今度は、イニスが娘たちにその愛を注ぐ番。今までも大事にしてはいただろうけど、実は悲しい顔をさせてばかりだったから。息子の成長をそばで見届けることができないジャックの分まで、イニス頼むよ!という気持ちで、わたしはいっぱいなのでした。
‘愛情の連鎖’・・・なんて素敵な言葉!sumisuさん、ありがとうございます。
それではこの辺で。ありがとうございました!
追伸:sumisuさん、また身に余るお言葉をいただいてしまって、嬉しいようなこそばゆいような。ひゃあ~。
わたくしこそ、いつも本当に感謝しております。また素敵なコメントをいただけたらとても嬉しいです、よろしくお願いいたします~。

投稿: かいろ | 2006年10月13日 (金) 20時34分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/101793/3729141

この記事へのトラックバック一覧です: ブロークバック マウンテン:お母さんの手:

» ジャックの瞳、ジェイクの「次」〜ブロークバック・マウンテン#11 [真紅のthinkingdays]
 5回目鑑賞、続き。最初の夏、下山してピックアップの前での別れの場面。今回は この場面から落涙してしまった。イニスを見つめるジャックの瞳のなんと切なく雄弁 なことか。これっきりなんて嘘だろう? 来年また会お... [続きを読む]

受信: 2006年10月 9日 (月) 01時34分

« 秋でございま~す♪ | トップページ | 『ロック ユー!』  星を動かした男と、イカれた・イカした仲間たち »