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2006年6月16日 (金)

ブロークバック マウンテン:「Opening」という曲

オリジナル・サウンドトラック~ブロークバック・マウンテン Music オリジナル・サウンドトラック~ブロークバック・マウンテン

アーティスト:サントラ,ウィリー・ネルソン,エミルー・ハリス,テディ・トンプソン,ルーファス・ウェインライト
販売元:ユニバーサルクラシック
発売日:2006/02/15
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‘opening’と‘open’という単語を今さら辞書で調べてみました。名詞の‘opening’ではもちろん「始まり」「出だし」という意味で、動詞の‘open’になると「開く」(当たり前だけど)。そして“open+名+to+名”では(新思想などに)心・目を開く、という意味になるそうです。例えば“Those shirts opend his eyes to Jack’s true heart.”というような使い方でしょうか(文法あってるのかしら)?というわけで「Opening」という曲について。

最後にBBMを観てからもう1ヶ月以上経つので自信はありませんが、「Opening」は冒頭シーン以外でも確か2、3回ほど、それも‘イニスとジャックの関係の転換点’で流れていたような気が。あてにならない記憶なのであれですが・・・。たぶん、

①イニス、山で‘1年ぶりくらいに’たくさんしゃべる。ジャック嬉しくなっちゃっておどけてひっくり返る。(ここは流れていたか自信なし)
②2日目の夜(ここも自信なし・・・)
③4年後、ジャックから葉書が来る。イニス返事だす。再会する。(ここは自信あり)

というようなシーンではなかったかと。もし間違っていたらすみません。
‘opening’、‘open’にこじつけてみると、‘転換点’というのはジャックにとっては‘ふたりの関係が前進した’(=新しく始まった)と思えたポイント。そしてイニスにとっては(わたしの中のイニス像からすると)‘開眼’ポイント。それなのに最大の‘転換点’である、イニスがシャツを見つけるシーンでは「Opening」は流れませんでした。この曲はこの場面には合っていないし、曲が目立ちすぎると観客がヒースの表情や仕草を見逃してしまうかもしれないということが最大の理由だと思われますが(実際に流れたのはすごく控えめな曲でしかも音量もかなり小さくしてありました)、もうひとつわたしが勝手に考えた理由は、“ジャックがいないから?”
「Opening」は、あくまで‘ふたりにとっての’転換点で流れるべき。だからいくらイニスの目がしっかりと開かれてもそこにジャックがいないのであれば意味がない。なんだか書いてて落ち込んできましたが。

上記の③の場面を最後に、「Opening」は流れませんでした。結局、ふたりの関係はあの再会の時から15年経っても前進することはなく(何も終わってはいないし、何も始まっていないし、何も解決していない)、イニスの目が開くことはなかったということなのでしょうか(でも考えてみると実際そうだった)。はー、なんかいつにもまして中身がない文章になってしまいましたが、落ち込んだまま今日はこの辺で。

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ブロークバック マウンテン」カテゴリの記事

コメント

かいろさん、こんにちは。

「Opning」についての考察、うれしいです。あれは本当に印象深い曲ですよね。そして「開眼」の意味もありですかー。大仏の開眼式を連想した私はなんかヘン。(笑)

曲の使用箇所ですが、問題の「初夜」に突入の前、イニスが「俺はまだ清い」と言ったとたんに流れ出します。
「たくさんしゃべった」シーンの直後、二人で橋の袂で枯れ木らしきものを運んだり、で流れるのは、どうも「snow」のようです。アルマと新婚でそり遊びのときの! 心が通い合い楽しくやっているという意味でこのシーンに流したのでしょうか。そりの時もイニスはジャックを思い出したのかと、嬉しかったりして。
2日目の夜はちょっと覚えがありません。

再会のシーンはご指摘の通りだと思います。
特にイニスからキスされ、ジャックが泣きそうになって自分から…で、クライマックスのジャン! という爪弾きになるのは絶妙です。
バレエではコリオグラフ(振付)の見せ場を音楽のピークにもってくるそうですが、映画でも(ラブシーン等の振付は)同じなんだと思いました。あそこが一番の見せ場ですよねー。

>「Opening」は、あくまで‘ふたりにとっての’転換点で流れるべき。だからいくらイニスの目がしっかりと開かれてもそこにジャックがいないのであれば意味がない

そうなのかもしれませんね。音楽の使い方も本当にすばらしいBBM。また見たくなりました。
ラストでは[The Wings]、翼を得たイニスが描かれます。あまり落ち込まずに、またBBMを語ってくださいね♪

投稿: びあんこ | 2006年6月17日 (土) 02時15分

かいろさん、お久しぶりです。ご無沙汰いたしておりました。お伺いできるときに所用が重なると2週はあいてしまうので訪問させていただくのがすっかり遅くなってしまいました。
今回も記事とは全然関係ないコメントになってしまい本当に申し訳ないのですが、2週遅れのご挨拶と思って我慢してやってくださいませ。
2週間前は「‘イニス、そんな否定的なことばかり言わないで、カイロの紫のバラみたいにスクリーンから出てきてなんてことお願いしてるわけじゃないんだからたまにはジャックに色よい返事の一つもしてみてよ’というような埒もないことをついつい思ってしまうんです」なあんてヘタレなコメント差し上げようかと思っていたところが、先々週の登山の際(あ~もうしょうもなく古い話で申し訳ありません!)なんだかグチャグチャになってしまい、びあんこさんのお宅で泣き崩れてしまいました。その折はかいろさんにも何かご迷惑等おかけいたしましたらお詫び申し上げます。
5日の「イニス」の記事(これまた古い話でごめんなさい!なんか私自分が浦島太郎になったみたいな気分です)でまた考えさせられてしまい、真紅さんへのコメントでも申し上げたのですが、冷静に考えると自分が同じタイプの人間なので余計イニスを批判がましい目でみてしまうのか、同族嫌悪かと思ったりいたしました。でも、よくよく考えたら、ジャックが好きだから泣かせるような奴は嫌いさ、という理屈が通らない感情が基本にあるようで、だからどんな解釈をもってしても「イニス許せん」になってしまうんですね。人のこととやかく言えない頑固者でしょうか。
「落ち込んだまま」なんておっしゃってるところに気の利いたコメントも差し上げられずごめんなさい。
身動きとれないことが多くてなかなか思うように伺えなく、いつも間が抜けたことばかりで呆れられていらっしゃることでしょうがまたおじゃまさせていただけると嬉しいです。昨日はシネマライズでの最終日に観てたときこのミラーの場面で「あー、かいろさんちの表札だわ」と思ってしまいました。

投稿: 沙斗魔 | 2006年6月17日 (土) 18時44分

びあんこさん、沙斗魔さん、このようなしょうもない記事にコメントしてくださってありがとうございます!まとめてお返事させてくださいませ。

・びあんこさん
はー、やっぱり記憶違いでございました・・・。でもすっきりしました、ご指摘ありがとうございます!そして大仏の開眼式・・・うふふふふ。
「Opening」は本当に印象深い曲ですよね。わたしはあの最初のワンフレーズを聴くだけでもう山へワープしてしまいます。そして夜に静かな中で聴くのがお気に入りです。

>イニスからキスされ、ジャックが泣きそうになって自分から…で、クライマックスのジャン! という爪弾きになるのは絶妙です。

さ、さすがびあんこさん!そのようなタイミングになっているのですか・・・。わたしは全然覚えておりませんでした~。そしてそこまで計算して映画を作られたスタッフの方々!何度目かの脱帽です~。映画もバレエにも、音楽は欠かせない要素なのですね。バレエを観たことはないわたしですが、一生のうちに一度くらいは観てみたいです。「リトルダンサー」好きなので・・・。

>ラストでは[The Wings]、翼を得たイニスが描かれます。

そうでした!この曲にこのタイトルを付けてくれた、そしてこの曲を最後に流してくれた、サンタオラヤ氏・監督・スタッフの方々にまたもや感謝しなければ。そしてびあんこさんにも感謝です!ありがとうございました。

・沙斗魔さん
お久しぶりです!来ていただけてとっても嬉しいです、ありがとうございます!
わたしの方こそ沙斗魔さんにご迷惑をおかけしました。メールを送らせていただいたのですが、ここでももう一度謝罪させてください。本当に申し訳ありませんでした。もしよろしければこれからもおいでください、お待ちしております。

>ジャックが好きだから泣かせるような奴は嫌いさ、という理屈が通らない感情が基本にあるようで、だからどんな解釈をもってしても「イニス許せん」になってしまうんですね。

わたしも沙斗魔さんと同じです。イニスのことを責めたくはないのですが、ジャックのことを考えると、ふたりで幸せになれる方法があったはずなのに・・・、たとえどんな事情があったとしてもイニスはそれを探す努力をするべきだったのに・・・と思わずにはいられません。でもジャックを失ってからしかそのことに気付けなかったイニスを思うと複雑で、うーん、やっぱり責められないと最初の地点に逆戻りしてしまうわたしなのです。いっつも同じことばっかり書いていて芸がない(?)気がしますが。がーん。

それではこの辺で。お忙しいとは思いますが、お時間ができたらお立ち寄りください。本当にお待ちしておりますので!

投稿: かいろ | 2006年6月17日 (土) 20時19分

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