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2006年5月30日 (火)

エターナル サンシャイン

エターナル・サンシャイン DTSスペシャル・エディション DVD エターナル・サンシャイン DTSスペシャル・エディション

販売元:ハピネット・ピクチャーズ
発売日:2005/10/28
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またもやこじつけBBMのお時間(←勝手に作った)でございます。なにゆえBBMなのかと言いますと、それはこの映画の原題が “ETERNAL SUNSHINE OF THE SPOTLESS MIND” だからです。わたしのつたなーい英語力で訳すと ‘汚れなき心に輝く永遠の太陽の光’ といった感じでしょうか。ブロークバックの病が治るどころかますます重くなってきているわたしは、この言葉を聞いてあの名場面を思い出したわけです、‘まどろみの抱擁’を(真紅さん何度も使わせていただいてすみません・・・)。
小説BBMによると、あの日の出来事は “二人の離れ離れの辛い人生にほんの一瞬訪れた、嘘偽りのない、魔法のような幸福な瞬間だった。その記憶を損なうものは、何一つなかった。” これって・・・、言い方を変えれば “ETERNAL SUNSHINE OF THE SPOTLESS MIND” だと思ったんです、わたしは。
(ちなみにこの “ETERNAL SUNSHINE~”は、イギリスの詩人アレクサンダーポープの「エロイーズからアベラールへ」という詩からの引用だそうです。この人の言葉はいろいろなところで引用されているみたい。ふうむ。)
というわけで、「グッドガール」を借りられなかった代わりに(しつこい)、この「エターナル サンシャイン」を借りました。

悠雅さんのレヴュー:http://blog.livedoor.jp/tinkerbell_tomo/archives/50767656.html

以下ネタばれです。

‘失恋の記憶を消して差し上げます’ という(怪しい)ラクーナ社に記憶の消去を依頼したクレメンタイン。彼女の元恋人でいまだにその恋を引きずっているジョエルは、その事実を知って呆然となる。それは怒りに変わり、俺だって!とばかりに同じように記憶の消去を試みる。しかしどんどん思い出をさかのぼっていくうちに、幸せだったことや楽しかったことまで消されていくのが耐えられなくなってしまう。一転、必死で抵抗を始めるジョエル。あわてたラクーナ社のスタッフ。しかし実は彼らにも辛い恋の記憶があったのだった・・・。

ジョエルとクレメンタインの恋物語はもちろん、ラクーナ社のかなりいかれた(ように見える)社員たちの隠された思いに、わたしは涙しました。ジョエルの記憶から情報を盗むことによってしか一目ぼれしたクレメンタインを恋人にできないパトリック(しかも途中までうまくいっていたその卑怯な手段は最後までは通用しませんでした)。‘記憶の消去’という画期的な技術を、自分を愛してくれた(不倫だけど)メアリーに使わざるを得なかった博士。そのことを知らず、もう一度博士に恋をしたメアリー。彼女を深く愛しているのに、事実を知ってしまい自分の荷物を引き上げて会社を去ろうとするメアリーに、「それ私物だろ、戻らないの?・・・僕だったら戻らない」と言ってあげるスタン。

Eternalsunshine_0510_1 記憶を消したにもかかわらず、また同じ人に恋をしてしまうジョエル、クレメンタイン、メアリー。ということは、記憶と心(感情)は、つながっているようで実は別のところにあるものなのかも。いや、やっぱり同じところにあるのかな?
しかしメアリーはその恋を捨て、博士のもとを去りました。博士が記憶を消した人びとに事実を告げる、カセットテープ入りの手紙を出して。その手紙はジョエルとクレメンタインにも届き、せっかくもう一度出会って惹かれあい始めたふたりを、喧嘩別れのような形で引き離してしまいます。 ‘そんな・・・、もうすぐこの映画終わるんじゃないの?どうなんの?’そう思ってあせったわたし。しかし、大丈夫でした。

「今に(わたしのことが)いやになるわ。そしてわたしは息が詰まるの」
「いいさ」
「・・・そうね」

砂浜で追いかけっこするふたりと、BECKの歌。わたしの大好きな ‘悲しいような、幸せなような’ 気分が混ざり合う、とても印象的なラスト(すべてを知った上でまた始めようとする苦さ。単純明快なハッピーエンドとは言えないと思います)。これもうちの映画館で上映してたので、この大好きなエンドクレジットをよく観てたなあ。
俳優陣も素敵で、脚本も素敵。音楽も、わたしの大好きな「マグノリア」を担当していたJon Brion。 そして、ジョエルがクレメンタインを呼ぶ‘タンジェリン‘という呼び方が、とても素敵でした。

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コメント

かいろさま
こんばんは。BBMを観たあとは、ラブ・ストーリーを観ると何でも彼らと共通するものを感じてしまう悠雅にございます。
わたしの記事など本文中にリンクしていただいていいんですか?
でも、ご紹介いただいて、ありがとうございます。

彼が彼女を呼ぶ、その声や何とも言えないニュアンス…
如何に彼女を愛しているか、が伝わってきますよね。
うん、仰る意味、よくわかります。

そう想うと、何故か、
殴ってしまったイニスの鼻血が出て、「イニス、イニス」と呼ぶジャックの声を思い出してしまった…

投稿: 悠雅 | 2006年5月30日 (火) 23時42分

かいろさん、こんにちは。
この映画、私も観たいと思っています、のでネタバレ部分は読んでないのですが(笑)
「まどろみの抱擁」は商標登録しておりませんので(笑)、どうぞご自由に使って下さいね、私の造語でもないですから。
『グッドガール』まだ観られないのですね。絶対観てね~!
ではまたお邪魔します。ありがとうございました。

投稿: 真紅 | 2006年5月31日 (水) 00時27分

悠雅さん、真紅さん、こんにちは!コメントありがとうございます!遅くなってしまいましたが、憧れの(?)‘まとめレス’をさせていただきます~(ちょっと興奮ぎみ)。

・悠雅さん
TBもしていただいて嬉しいです~、ありがとうございます~。わたくしの方はラブストーリーではない物語や歌など、到るところにBBMの幻影(というのでしょうか)を見てしまいます。もうどうにもこうにもどうしようもありません。(←ひらがなばっかりになってしまいました。)
そして悠雅さんの仰るとおり、あのジャックの「イニス、イニス」という声もわたしの“呼び声フェチ”レーダーにかなり反応しています!
ではこの辺で。またいらしてくださいね。

・真紅さん
「エターナル サンシャイン」とっても素敵な映画です。
ぜひご覧になってください!お許しのでた(?)“まどろみの抱擁”も使わせていただきますう~。
それにしてもあまりネタばれせずにその映画のよさを他の方に伝えられたらいいのになあ・・・といつも思います。相当な文章力が必要でしょうけども。うーん、無理だな。
それと、「グッドガール」借りてきました!もうちょっと先になるかと思ってたので、うほほとなりました。これから観てみます~。
ではこの辺で、ありがとうございました。 
  

投稿: かいろ | 2006年5月31日 (水) 21時28分

かいろさん、こんにちは。『エターナル・サンシャイン』観ました。拙ブログにエントリアップし、TBしたのですが届きません。何回もトライしているのですが・・・。
悲しいです。ごめんなさいね、よろしければお立ち寄り下さい。
キルスティン・ダンスト目当てで観たのですが、本当によかったです。かいろさんの「ネタバレ」も読んでなかったので、予備知識ほぼゼロで観て、立て続けに二回観ましたよ~。
紹介して下さったかいろさんに心から感謝しております。
ありがとうございました。
ではまたお邪魔させていただきますね。
(P.S.『スモーク』私も大好きです。ポール・オースターですね)

投稿: 真紅 | 2006年6月 8日 (木) 16時26分

真紅さん、こんにちは!
ご覧になっていただけたのですね、嬉しいです~。
‘何故かスタッフうけが異常によい映画’というのが年に何本かあるのですが、この映画もそうだったと記憶しておりますです。わたしもパンフレット買いましたー。
さきほど真紅さんのところに伺わせていただきました。真紅さんのような感想が書きたかったです・・・。やっぱり読書量の差ですね。こうなったらわたしも「もうひとつの国」に旅にでようかしら、でも期限内に読みきる自信ないわ・・・、と逡巡しております。うーむ。それではこの辺で。またいらしてくださいませ。

投稿: かいろ | 2006年6月 8日 (木) 22時29分

かいろさん、こんばんは☆
大好きな作品にTBを頂き嬉しいです♪
かいろさんの書かれている通り、好きなところも嫌いなところを全てひっくるめて、それでも一緒にいることを選んだ結末は、単なるハッピーエンドでは得られない印象深いものがありましたよね。
BECKの歌もはまりすぎていて。。。
音楽も映像も、全てが素敵な映画でした☆

投稿: sally | 2007年3月16日 (金) 00時03分

sallyさん、こんにちは!コメントとTBありがとうございます!
sallyさんの‘大好き’な作品なんですね。ワーイ、嬉しいです♪ 本当に、仰るとおり音楽も映像も全てが素敵で・・・。この原題をつけたセンスが、また素敵!(←ベタ褒めすぎます???)
これから春に向かうこの季節に、ぴったりの映画です。BECKの歌もまた聴きたいし、ここはやはり再見するべきかもしれませんね☆
それではこの辺で。ありがとうございました!

投稿: かいろ | 2007年3月16日 (金) 00時34分

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